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酒なのに熟成肉?寺田本家『発芽玄米酒むすひ』開栓の激闘と"未知"の実食レポート【前編】

【第0章:警告】


スタッフライター:こじ

~これは、あなたが知る「お酒」のレビューではない~


最初に、はっきりと申しあげておきたいことがあります。
それは、当記事が「普通の日本酒(清酒)の記事ではない」ということです。

これからご紹介するのは、千葉県香取郡という歴史の深い土地に生きる酒蔵――寺田本家の『発芽玄米酒 むすひ』です。

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寺田本家 発芽玄米酒 むすひ 720ml

『むすひ』は、日本の米が原料の醸造酒でありながら、その実態は一般的な「お酒」の枠には全く収まりきりません。
当記事には、「今宵の晩酌のお供に」「フルーティーで華やかな香り」「サラリとした淡麗の喉越し」といった耳慣れた表現は登場しません。

「むすひ」を飲むということは、「未知との遭遇」と同義であるといっても過言ではありません。
ここに瓶詰めされているのは、「制御不能なほどのエネルギーをもった爆発的な生命活動」そのものです。

なぜ、この酒は「まずい」という噂と同時に、「一番うまい」という熱烈なファンも生み出し続けるのか?

筆者が直面した、開栓までの10分を超える「闘い」――その後に訪れた、「酒なのに発酵した熟成肉」という不可解な体験――

その全貌を、脚色無しで「証言」します。

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【第1章:遭遇と闘い】


~「異様なタグ」から、すべてが始まった~

手元に届いた、『むすひ』のボトル――

まず、開栓する前の段階からして、何やら異様です。

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ボトルの首には、「開栓注意・要冷蔵・横倒厳禁」のタグ。
さらにはキャップにも「開栓注意・横倒厳禁」との注意喚起。

まるで「さわるな危険」とでもいわんばかりの異様な注意喚起……開栓前から、ただならぬ緊張感が漂ってきます。

ガラス瓶の中身を透かして見ると、さらにその異様さが際立ちます。
上から見ると、うっすら黄金色の半透明の液体ですが、底の方には冬至の季節の雪のように真っ白く分厚い沈殿物が堆積しています。

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もしラベルがなければ、これを「米の酒」と認識できる人はいないかもしれません。
まるで実験室の培養液か、「飲むヨーグルト」のよう。瓶の中で「何か」が生きている気配がします。

~スプラッシュの洗礼~

「ま、そうは言っても普通の日本酒と同じでしょ」

そう高をくくっていた私は、警告に従い慎重に栓を回し……

ブシャッ!!!

プシュッ、というレベルではありません。
キャップをミリ単位で動かした瞬間、黄金の中身が反応し、白い飛沫をあげました。

まさに「ペットボトルロケット」。行き場を失っていたエネルギーが爆ぜたのです。
慌ててキャップを締めたものの、手は泡でべっとり。

――その泡だけで、『むすひ』の独特な世界観の一端が伝わってきました。
漂ってきたのは、濃厚で野生的な香り。一般的な日本酒とはまるで別物でした。

~終わらない「バルブ調整」~

そこからは、酒の開栓ではなく「高圧ガスボンベのバルブ調整」。

1.キャップを少し緩める。
2.泡がジュワワッと上昇。
3.慌てて締める。
4.落ち着くのを待つ。
5.繰り返す。

5分……いや10分。次から次へと泡が湧き上がる。
「いつまで続くんだ……」

これほどまでに人を試す酒があっただろうか。

~そして現れた「乳酸菌のエリクシール」~

ついに開栓に成功。現れたのは「黄白色の乳酸菌ヨーグルト飲料」のような姿。
沈殿物が全体に混ざり、まるで命が満ちた液体。

注ぐと、シュワシュワと泡立つその様はスパークリングワインのよう。
しかし香りを嗅ぐと――脳が止まる。

「発酵し尽くした肉」のような野性味。
植物由来の酒から、なぜこんな動物的な香りが?

液体というより「生命活動のスープ」。

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【第2章:驚愕の“実食”】


~それは「酒」ではなく、「肉を食べる」感覚~

私はアルコールを受け付けない体質のため、テイスティングをY氏に委ねました。
Y氏は経験豊富な美食家。グラスを口に運んだ瞬間、動きを止めました。

「……これは、好き嫌いがハッキリと別れるね」

Y氏は、一般的な「米の酒」を想像していたが、その香りと味覚に困惑したと言います。

「ドロッとした、熟成し尽くしたハムの肉汁のような……活性化した生命そのもの」

玄米と水だけで、なぜ「肉」?

しかし二口、三口と飲むうちに表情が変わり――
「これ、飲み物じゃなくて、『食べてる』感じだ」

「おつまみなんて要らない。これだけでうまい!」

『むすひ』は「メインディッシュ」。酒でありながら、食そのもの。

「……お腹が空いてきた」

身体中の細胞が『むすひ』の生命力に反応し、活性化したかのよう。

「メッチャうまい!」「これは唯一無二!」

『むすひ』は「良い/悪い」や「甘口/辛口」では語れない。
Y氏はアルコールではなく、「命そのもの」を摂取したのかもしれない。

米から醸した液体が、なぜ「肉」を思わせるのか――
その謎は、寺田本家が守る「常識破りの製法」にあった。

⇒後編へ続く

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紹介している商品

寺田本家  発芽玄米酒 むすひ 720ml

寺田本家 発芽玄米酒 むすひ 720ml

¥1,815

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